この先にあるもの

公務員卒業
自分の気持ちを最優先に、この先のことは少しづつ考えながら
赴くままに生きてみたい。

2018年7月13日金曜日

救出活動


タイ北部の洞窟に閉じ込められた地元サッカーチームの少年
13人が全員無事に救出された

凄い救出劇だった

えっ 劇?

何気に使ってるけど
救助隊の必死の活動を劇に例えられたんじゃ
たまったもんじゃないぞ
シナリオなんか無いんだから・・・
とか思ってたりして
無知な俺は、一人で憤慨してたりしてたんだけど

どうやら そういう意味ではないらしい・・・(^^

世間の人が注目していて
まさかと言うような、あっと驚く出来事で
まるで、劇を見ているように緊張や感動を
おぼえる事象・・・だそうです

まぁ それはそれとして
良くこんな短時間で救出できたと思う

体力が衰えている少年たちに
体験したことも無い潜水具を装着して
殆ど視界が効かない真っ暗で濁っている雨水の中を
狭いところはタンクを外して通り抜け
ダイバーと繫がって泳いで来た

ナニィ~!!!!??
マジか?

水難救助隊OBの俺としては
たとえ考え付いたとしても、自分はおろか
「この救助方法で行くぞ」 と決断して
隊員に命令できるだろうか

日頃、職員には訓練したことの無い活動を
災害現場で試すようなことは、絶対にしてはならない
迅速な救助活動ではなく
安全で確実な救助活動をすることで
それが結果として迅速な救出に結び付くんだ
「迅速を焦るな!!」
と、常々言ってきた

もし、俺がこの事案の現場最高指揮者だったとしたら
おそらく
ポンプでの排水を継続しながら
同時進行で別の進入口を掘ることを
選択すると思う

日本の土木技術の粋を集め
雨水の浸入を防ぎ
最大級の排水ポンプで・・・・

でも、それが本当に最善かどうかは判らない
時間の経過と共に、連日の集中豪雨で
ポンプの能力以上の勢いで
洞窟が水没してしまう危険も考えられる

救助活動には危険が伴うことは
消防職員になってから覚悟は出来ている

でも、要救助者が今いる状態よりも
更に危険な状況下に置かれることは
絶対に避けなければならない

今回、タイの救出に係わった軍の関係者は
今の状況よりは安全で、確実に救出できると言う
裏付けがあったからこそ決断し
救出に踏み切ったんだと思います

本当に感服します
同じ潜水での救助活動に携わった端くれとしては
到底、出来ないであろう
勇気ある決断と、高い技術と豊富な経験に裏付けされた
素晴らしい救出劇に敬服いたします

そして、西日本の集中豪雨
犠牲者が200名を超え
安否不明な方々や
避難をされた方々が7000人もいる

亡くなられた方々のご冥福と
被災地の一日も早い復旧・復興を心より祈念しております

繰り返される自然災害
自然の猛威に太刀打ちできないのなら
せめて、被害を軽減することが最優先だし
それは、災害が発生してからすることではなく
災害のない平常時にこそやっておかなければならない
行政と住民とのタイアップだ

そして今回
テレビや新聞で、消防隊の活動が報道される度に
思うことがある

水害の活動に、防火衣を着る必要がありますか?
防火衣を着たまま、水に流された事がありますか?
編上げ靴を履いて、泳いだことがありますか?

自分の身の安全を自分で確保してこその
救助活動ですよ

救命胴衣 雨合羽 編み上げ靴ではなく、流された時に直ぐに脱げる長靴

今一度
自分の装備に疑問を投げかけてみませんか?

目の前にいる
        救助を待っている人を
                                 守るために






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