5年前、それまで聞く側だった俺が
今度は話す側になった
消防に入ってから幾度と無く聞いてきた訓示
何も覚えていないし、実際・・聞いていたのかも怪しいもんだ
そこで、辞書で「訓示」って何だべ? って調べたところ
こんなことが書いていた
上位の者が下位の者に、物事をするに当たっての心得を教え示すこと
ダメだぁ~ 俺そんなこと出来ないわ
だいたい上位って何だ? 下位って誰のこと?
そんな、人に教えるほど心得ていたら
もっと世の中上手く渡れたはずだ
幸いにして、渡る世間は鬼ばかりではなかったけど
実際、万事休す ということは何度もあった
そこで考えたのが 別に訓示じゃなくても
俺達の職場、こんな風にしていこうぜ!!
的な内容なら、俺にも考えがあるし
それなら、何ぼでも話が出来る
ということで挑んだ最初の訓示
あれからもう5年が経過した
未だに、訓示と言えるような内容ではないし
語彙力の無さは、自分自身が一番知っているから
何となく解り辛くて、回りくどくて
ただただ長い話になってしまったことは
反省している・・・・今更反省しても遅いけど(^^ゞ
そこで最後くらいは
今まで話してきたことをなるべく短く、解りやすく
ストレートに話そうと決めた
話してきた内容なんて、話し手が下手だから伝わらないだけで
実際、大したことを話してるわけではない
まぁ~ 一応、人前で話すわけだから
誤解されないように言葉には気を付けていたし
ちょっとカッコつけて喋ってた時もあったけど
一貫して伝えたかったことは、たった三つのことだけだ
俺の考えている理想の職場なんて
ごく当たり前の職場であって、特別凄いもんでもない
その一つ目は
何もしないで笑っている人間と
いろんなことに挑戦して試して失敗して笑われている人間
組織が必要としているのはどっちか?
明らかに後者のチャレンジャーの方だ
やる前から、やろうとしている者に
やっても無駄だと結果が判っているような口調で
「すったらごとして、ど~すんのよ!」と笑っている人間
そんな奴、消防に必要ない
そして二つ目は
将来、自分が上司になった時
今の自分を部下として必要とするか
逆に
もし自分が部下だったら、今の自分は
一緒に仕事をしたいと思う上司だろうか
時々で良いから、自分に問いかけろ
最後の三つ目は
その時 どう動く
これは消防で仕事をする上で欠かすことの出来ない
究極の言葉だと俺は思っている
究極の言葉だと俺は思っている
別に災害対応に限った話ではない
人間関係や仕事上の壁にぶち当たった時なんか
上手くいかない様々な場面を予め想定して
その時の自分の行動を事前に準備しておくことで
心の動揺を少しは抑えて冷静な判断と行動が取れる
この三つだけを最後に職員に話した
今までゴチャゴチャと言ってきたけど
5年間で俺が言いたかったことは
たったこれだけのことだ
なんも凄いことでもないし、面倒なことでもない
難しくも無いし、すぐに誰にでも出来る簡単なこと
難しくも無いし、すぐに誰にでも出来る簡単なこと
そんな、ごく当たり前のことを5年もかけて
クドクドと話してきたんだ
最後くらいみんな理解してくれたかなぁ
もう職員の前で自分の考えを伝えることは無いけれど
三つの内、一つでも引っ掛かってくれればそれでいい
訓示じゃないんだし、まして命令でもない
そのとおりにする必要はない
みんなも自分なりに理想の職場を考えて
実行してくれればそれで良いんだ
消防は苦しいけど楽しい職業だ
その職場は、自分達自身が
働き易いように造り上げていくものだ
ガンバレ 後輩たち!!
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