この先にあるもの

公務員卒業
自分の気持ちを最優先に、この先のことは少しづつ考えながら
赴くままに生きてみたい。

2025年11月29日土曜日

香港の火災

 まるで映画「タワーリングインフェルノ」のようだ

何だあの燃え方は なぜあそこまで 7棟も燃えてしまうなんて考えられない

スプリンクラーはどうした? なんで隣の鉄筋コンクリートの建物まで延焼するんだ?

いやいや中国だもの・・・・

中国の防火体制なんて信用できないし、日本ならあんな燃え方はしない

工事用の足場が竹製って おいおい本気かよ!?

日本の消防法と建築基準法は世界一厳しいし、あんなふうに燃えることはない。

ほとんどの日本人は、今 そう思っているかもしれない。


いや待て・・・本当にそうか?

俺は、43年前の2月の東京 早朝

これと同じような光景を目の当たりにして震えていた。

「なんでこんなでかいホテルのあちこちから火が出てるんだ? これって消せるのか? あの人達をどうやって降ろすんだ?」

知識と技術が伴わず意気込みだけが熱くて、唇が渇き震え緊張している若き消防士に

隊長が放った活動指示

「聞け! は一人ずつリフターではなく、歩ける人は自力で梯体を降ろせ、それ以外は特救だ」

訓練ではやったことはあるが、頭の中は真っ白になっていた。

その時の俺は、「はいっ」ではなく「えぇっ!?」と言ってしまった。

その記憶が今でも後悔と不甲斐なさとともに鮮明に残っている。


あの時の火災も、今回の香港の火災も原因を追究すれば、とどのつまりは人災だ。

日本も中国も、どんなに厳しい規制があったとしても、それをすり抜けようとするのが一部の人間だ。

人間は、欲のために一番大事なことを見捨ててしまう生き物のようだ。


決して対岸の火事ではない。

中国だから起きた災害ではない。

日本のあちらこちらで、その火は燻っている。




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