この先にあるもの

公務員卒業
自分の気持ちを最優先に、この先のことは少しづつ考えながら
赴くままに生きてみたい。

2018年12月20日木曜日

訓練の目的

消防職員にとって災害対応訓練は
職務を完遂する上で、欠かすことのできない義務であり
それ自体が職務だ

様々な災害を想定し、先に疑似体験して
ある一定の初動対応まで決めておくことでもある

個々の基本訓練から始まり
チームとしての小隊規模の訓練
そして、他隊と連携する中隊訓練
指揮隊の統制下に入り部隊として動く大隊訓練

最近では、住民の前で「想定外」という言葉は
軽々に口に出すことはできない

消防には、あらゆる災害を想定して準備しておくことが求められ
災害活動時には当然のように「消防は訓練しているから大丈夫」 と期待され
それに応えなければならない

訓練を企画し、管理職を経て起案が回ってくる
その最初に書かれていることは
何のためにこの訓練を実施するのかという  訓練の目的

そんなもの、いちいち書かなきゃ消防職員なのに解らないのか?
なんて、野暮なことが言いたいわけではない

仮に・・・仮にだ
「実際こいつ、何のために訓練やってるのか解ってんのか??」
という積極性に欠ける隊員がいたり
訓練自体やりたがらない輩までいたとしたら

「そんな奴、消防に必要ねぇ 辞めちまえ」  とか
「もう一回。初任教育から勉強し直して来ぉぉ~い」 とか
そんなこと口と態度に出したら パワハラでアウトだ

俺自身、過去何回も先輩や上司に言われたフレーズだけど
今は、そんなことが通用する時代じゃないし
言う必要も無い
温故知新は当てはまらないし
旧態依然の時代錯誤も甚だしい

放たれたその言葉で、メラメラと闘志が沸いて来て
「ゼッテェ お前を追い越してやっかんな!!」なんて
そんなこと思う奴、何人いるだろうか

その前にこっちが処分されちまう・・・・・難しい時代だ
自分の過去の経験を後輩や部下に押し付ける気は
サラサラ無いけど
何か新しい手段で、「やる気スイッチ」をONにしてやりたい

それはさて置き
消防が実施する各種訓練の内、災害対応訓練の目的なんてのは全て同じだ
有事の際に備え、その時どう動くかを疑似体験して
ベストな活動を身に付けて共有しておくことだ

安全性、確実性を最優先し、決して迅速性を先に求めないこと
的確な行動をしていれば物事は迅速に進むことになっている
速さを先に求めれば、必ず何かを省略してしまう・・・もしかしたら大事なことまで
活動隊の迅速っていうのは、安全確実を極めたその先にあるものであって
迅速を必要とするのは、その活動を指示する指揮者の状況判断力と決断力だ
というようなことを、毎回訓練講評の度に職員に伝えている

それを踏まえて試行錯誤しベストな活動を探し出す
これが訓練だ

訓練の目的は、消防としては当たり前すぎて
逆に、改めて問われると答えられないのかもしれないが・・
俺が言いたいのは、そこではない

問題視しているのは
その訓練の到達点、つまり目標が示されていないことだ

「今回の訓練は、これができるまで、何回でもやるぞ」
 みたいな

達成したら修了である筈の訓練が
時間が来たから、訓練終了になってはいないか?
そのレベルに達していなくても、
「今日の訓練はここまで・・・・続きは 今度また・・」

って  をいをい

指導を受けながらする訓練に、続きってあるのか?
「復習する機会と予習の時間を与える」
と言えば聞こえは良いが、実際出来ないまま終わった者が
どうやって復習する?
今夜、災害出動があったらどうすんの?
隊員の技量も把握してないで
誰にどうやって命令を出すのよ?

到達点を明らかにした方が、達成感があることは間違いない
その隊員は、更にその先の技術を欲しがる筈だ
訓練隊員のレベルを知っているのは指導者しかいないんだから
その日の顔ぶれを見て、「今日は、これが出来るまでやるぞ」
「出来るまで、俺も付き合う!!」
「頑張って一緒にやろうぜ!」
みたいな
これって、指導者として  なまらカッコよくねぇか?


訓練に関して言えば、もう一つ最近思うことがある

自分達のため(ひいては住民のためでもあるが)に実施する訓練と
住民(事業所等も含め)に披露し
我が町の消防は、これだけのことが出来るぞ!?
言い換えれば、出来ることはここまでなんだぞ!?
というような実状を知ってもらう意味も込めた
所謂、見せる訓練  (個人的には「魅せる訓練」であって欲しい)
大きく分けて2種類だ

前者の部隊訓練は7~8年くらい前から
やっと、というか徐々にブラインド訓練を企画するようになった

以前は、無線報告の内容まで要綱に書いてあって
指揮本部にいる大先輩方は、その要綱を片手に
歌舞伎の台詞のような命令を読み上げる
顔を上げて災害現場を見ることはなく
ただただひたすらガチガチの台本を読んでいく大根役者

その台本を作ることが訓練企画者の仕事であり
台詞のタイミングが少しでもズレると
要請していない隊がいてみたり
命令もしていない活動が既に始まっていたり
自分の役が終われば、他隊が活動中でも撤収作業に入ってみたり
ドリフの大爆笑なみの訓練をしている時期があった

今は、そんな訓練をする消防署は全国どこにもない
隊員は隊長の指示で
隊長は指揮隊からの命令で活動する
指揮隊は、次から次へと出される想定に
「じじけつのめいじひょう」を繰り返し、各隊を統制する
そんな当然、現場でやってること?  やらなければならないこと?
を訓練手法に取り入れている

ただ、ブラインド訓練は、失敗がつきものだ
訓練終了後に、その失敗を全員で炙り出し
解決策を全員で検討して、次の訓練に繋げていく
最終的には、災害現場で訓練の成果を発揮し
「ブラインド訓練での失敗が、今回の成功に繋がった」
と言えるようでなければ意味が無い

ところが

訓練だから失敗は許される
失敗してもいいのが、ブラインド訓練

と勘違いというか、ブラインドを口実に
失敗したままで終わってる訓練がある     かもしれない(あくまでも仮説だ)

確かに職員には
「いっぱい失敗しろ」「TRY ERROR」だ
「失敗の数だけ、引き出しが増える」
「失敗して、こうすれば失敗するということが判れば、ある意味成功だ」
とかゴチャゴチャ伝えてはきたけれど

なんか真意が伝え切れていない
俺の語彙力の低さが(T_T)/~~~   残念な俺

新しいことにチャレンジしての失敗は許されるけど
毎回、同じことで何度も失敗することを許容しているわけではない

結果を出すために努力する人間は
目標をつくり、試行錯誤して考えながら行動するけど
努力しながら何らかの結果を出そうと考えている人間は
努力すること自体が目標なので、なかなか結果が出せない
結果が出なくても、ぜんぜんOKだとさえ勘違いしてしまう

北海道から沖縄まで歩いて行くぞぉ という目標の到達点は
あくまでも沖縄だ
何故、歩くのかって言う動機は、人それぞれでも、
それを満足させることが目的だ

でも
歩くことが目的なら
まずは北海道から歩き始めて、例え青森で辞めても
歩くという目的は達成されたわけだ

目標は目指すもので
目的は何段階かの目標を何回かクリヤして達成されるもの

俺たちは訓練をすることが目的ではない
消防組織法第1条の任務を完遂するという大きな目的を達成するために
訓練している

消防は、その施設及び人員を活用して
国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに
水火災又は地震等の災害を防除し
及びこれらの災害による被害を軽減するほか
災害等による傷病者の搬送を適切に行うことを任務とする。

ブラインド訓練のいいところは
自分の技量や知識を超えた想定に対して
どこまで自分は対応できて、どこからが出来ないのかが
自分でも判るし、他人にも評価してもらえることだ
そして、それを踏まえてどう修正していくかが最も大事だ

「訓練に終わりなし」

今でも、救助科の修了式に教官が言ったその言葉は
俺の心臓の奥底に突き刺さったままだ



「いやぁ~ 失敗したで」
「ブラインドだも、しゃーねぇべや」

こんな会話が
もしあったとしたら

劇団 Fire Fighting って
正面玄関の看板書き換えなきゃな




2018年12月10日月曜日

うそんこリフトアップ


 ハイラックスの前下がりが
妙に気になり始めた今日この頃

最近は、街を走っていると結構見かけるようになったけど
流石に赤はあまり見かけないなぁ

黒が多いかな? 
次に多いのが意外にシルバーだな
若い人は全身黒でテールなんかも黒くして、渋くキメてる感じ
シルバーに乗ってる人は、フロントグリルをTOYOTAって書いた
国内では販売していない仕様に変えて
シルバーと黒のツートンでキメてる

でも、その殆どは、ひと昔前のピックアップモンスター風ではなくて
さりげなくリフトアップ
オーナーじゃなきゃ気が付かないような
フロントのみの2インチリフトアップ程度でオシャレだ

そんなハイラックスを見てると
俺仕様で不満なところは無いんだけど
何故か信号で停まると
お互い チラッと目が合っちゃって

俺負けてるなぁ・・・・・

と感じて  いっときガッツリ落ち込む(T_T)/~~~

いくらシティオフローダーでも
やっぱり足回り弄んないと
ピックアップオーナーとしては勝負にならん!!

でも、もうお金も無いし
2インチアップだと車庫に入らないだろうなぁ・・・
という情け無い現実もあるわけで

そこで考え付いたのが
最低地上高を上げれば
車体が上がった感じに見えるんじゃねぇ~かな??
という
目の錯覚を狙った  うそんこリフトアップ

しかも タダ!!

どうしたかと言うと
ご覧のとおり










サイドステップ 取っ払っちまいましたさ

納車以来、これに足を乗せて乗車したことなんか無いし
降りる時も、ふくらはぎの部分が当たって邪魔だった

おまけに
下回り洗浄したときに、泥なんかが溜まっていても
全然落ちないし

ってことは
冬の雪道、塩をたっぷり含んだ融雪剤の上を走った
俺のハイラックス君の下回りには 

塩カリ?  塩カル?   あれっどっちだっけ?
確か、塩化カルシウムだったと思うけど カリウムじゃないよな?

まぁどっちにしてもサイドステップ取り付け部の裏側には
塩分タップリの雪が そのまま春まで、へばり付いてることになる

錆びるべや、腐るべや、もったいねべや
そりゃダメだべや

正直、百害あって一利なし っていう代物です・・・・俺にはね

よし、この際  取っちまえ!!
と一大決心

作業時間 片側わずか5分
ボルトを戻して、ラストガードクリヤーをたっぷり振りかけて作業終了


おぉぉ~ リフトアップしてる

ように

見えないでもないぞ?





なんかスッキリして

「俺はオフロード走行するから、余計なものは付けないのさ!!  へへ」

的な、見栄とハッタリでは負けない仕様になったぜ

本当は、未舗装の場所ですら、走りたくない
バリバリのシティオフローダーの癖に(^^











とりあえず、この冬は
このへんで我慢しておいてやるさ

雪が溶ける頃には、俺仕様のハイラックスは
更に進化を遂げるはずだ

それまで   冬眠




2018年12月7日金曜日

12月8日

1941年12月8日午前3時19分
「ニイタカヤマノボレ1208」の命令により
日本はハワイ、オアフ島の真珠湾にあるアメリカ軍基地を奇襲攻撃し
「トラ トラ トラ」
太平洋戦争が勃発した。

どんな理由があったにせよ、先に仕掛けたのは 日本だ

それから40年後の1980年12月8日
世界中の若者に反戦を呼びかけ
芸術的な表現でメッセージを送り続けた
ジョン・レノンが
ニューヨークの自宅アパート、ダコタハウス前で
銃弾に倒れた

大学の学食で友達とカツ丼を喰っていた俺は
広い食堂の小さなブラウン管の音量の低いテレビから
微かに聞こえた
ジョンレノンが・・・・・というニュースに反応した

当時、俺は二十歳
そろそろビートルズや洋楽を聴き飽きて
ふるさと北海道のスーパースター
松山千春にドップリはまっていた頃だけど

ジョン・レノンは別格だった

思想や言動、発するメッセージ
ビートルズ解散後もジョンのアルバムは
全て辞書を片手に日本語に翻訳し
ジョン・レノンが世界中に訴えている
愛と平和の実現って、どんなものなのか
自分なりの解釈で心の中に収めていた

あの日からまもなく40年
2020には平和の祭典でもあるオリンピックが
東京で開催される

その平和の祭典に参加することさえ叶わない
貧困と争いと差別に苦しんでいる人たちが
世界中のあちこちに沢山いる

ジョン・レノンが今 生きていたら
世界中で自分の正義だけを信じて
相手を抹殺するために戦っている若者に向かって
何をどうやって訴えるだろう

「まず、武器を捨てようぜ」

ジョンが亡くなってから40年
ジョンが残した、この言葉が過去のものとして
必要ない時代が
いつか来るんだろうか



僕は、抵抗の方法はいろいろあると君たちに伝えたい

髪を伸ばしたり、休暇を返上したり、手段はたくさんある

でも絶対に非暴力でやるべきなんだ

平和は平和的な手段でしか生まれない

体制側の強大な武器と戦っても、勝つのは必ず体制側だ

何千年もその繰り返しだった


暴力は彼らの得意技だ、標的が定まれば撃ちやすい


Love and peace forever

John Lennon