この先にあるもの

公務員卒業
自分の気持ちを最優先に、この先のことは少しづつ考えながら
赴くままに生きてみたい。

2017年6月28日水曜日

サロマンブルー

12時間27分16秒
今まで走った100キロの中で
最高の、極上の、幸せ絶頂な旅でした

激しい土砂降りの雨の中をスタート
その内晴れるだろう、と思いながらも
実は、雨のランニングが大好きな俺にとっては
正に、恵みの雨

炎天下で、大汗をかきながら
やっと辿り着いたエイドでは
「すいませぇ~ん もう水ないんですよ・・」
とか言われながら
半ば朦朧として、ぶっ倒れそうになりながら走るウルトラより

ガッチリとカッパを着て、防寒対策もして  事前準備を完璧に
水溜りでシューズが濡れようがお構いなしの俺は
今までに無いくらい、前半の50キロはハイペースで飛ばし
各関門は余裕で通過していった。

精神的にハイになれるのは
過酷な条件になればなるほど、俺はMってしまう(^^ゞ

「こんな状況でも、俺は走り続けることが出来る 凄い奴なんだ!!」

と、他人から見たら 「こいつら アホか?」と思われる状況が大好きだ

第32回サロマ湖100kmウルトラマラソンは
そんな俺の自虐的な性格を満足させるのに
十分過ぎるほどの状況が、最後まで続いた

流石に、最後のワッカの向かい風は、正直
「ここまで来ても、サロマンブルーは俺を拒むのか?」
とチョットだけ心が折れたけど

それはそれで、最後のエネルギーチャージと共に
俺の消えそうだった小さな闘志に再び火を点けさせる

消防にとって「再燃」はあってはならないが
この時ばかりは、何回でも再燃させなければならない 小さな残り火

最後の関門91.5kmを通過して 残り2時間

いける!!!!

完璧にイケる!!

どんなことがあっても 2時間あれば
残り8.5キロは

絶対に  いける!!

ガッツリ雨合羽を着込んでるから、寒くは無いのに
鳥肌が全身を覆う
涙腺が反応する
痛いはずの膝が元気を取り戻す
涙で前が見えなくなる
それでも止まろうとは思わない
自然と雄叫びを上げる

「サロマ   最高だぁ~!!」

それを聞いてニッコリ微笑む隣のランナーと握手を交わす

まだゴールしていないのに
「完走おめでとう」とお互いを称え合う

聞かれてもいないのに
「いやぁ~今回で10回目なんですよねぇ」と
自ら喋ってしまうお茶目な俺

いつまでも、このビクトリーロードが終わらなければいいのに
と、ワケの解らない思考回路が動き出す

長かった15年は、この一瞬の為にあったのかと思うと
このまま、いつもどおりゴールするのはもったいない
何かをやらずにいられない
そんなヘンテコリンな性格が頭を持ち上げてくる・・・

今回の完走で、俺がサロマンブルーを達成したなんて
沿道で応援してくれている人たちには知る由もない

そんな時は   自らアピール!!

「皆さんの声援のお陰で、サロマンブルー達成しましたぁ」
「あざぁ~っす!!」
「どうもっす!!」
「やりましたぁ!!」
「15年かかりましたぁ !!」
「遂にやりましたぁ~~~」        以後 リピート

ラスト1キロ  脱いだ合羽を右手で振り回し
大声で何か叫びながら走ってる変なオッサンがゴールしたのは

2017年6月25日 17時27分16秒


スタートしてから
15年と12時間27分16秒かけて
サロマの1000キロを
走り抜けました




2003年6月29日  12:37:00 完走
2004年6月27日  12:37:44 完走
2005年6月26日  12:20:56 完走
2006年6月25日  65キロ関門タイムアップ  サロマを舐めてた
2007年6月24日  11:49:45 完走
2008年6月22日  不参加 仕事と趣味を考えさせられた
2009年6月28日  11:53:28 完走
2010年6月27日  12:35:25 完走
2011年6月26日  12:38:46 完走
2012年6月24日  不参加 消防大学校第29期幹部科 マラソンより大事なものを得る
2013年6月30日  70キロ リタイヤ  完璧に練習不足 気力体力が持たなかった
2014年6月29日  不参加  地元での渡島地方支部消防総合訓練大会
2015年6月28日  12:57:11 完走
2016年6月26日  12:49:23 完走
2017年6月25日  12:27:16 完走  サロマンブルー達成


休暇を認めてくれた、職場に感謝
「頭オカシイんじゃないっすか?」と応援してくれた、同僚に感謝
「仕事とマラソンどっちが大事なんだ?」と俺を叱咤してくれた、当事の署長に感謝
最初は「信じられねぇなぁ」と言っていたのに
途中からサロマの虜になってしまった、七飯消防署のあの男に感謝
大会運営のスタッフに感謝
サロマ湖周辺の皆さんのご理解に感謝
ボランティアの高校生たちに感謝
オホーツクの夕日に感謝
親の道楽を気にしていないようでも「どうだった?」と毎回聞いてくれる、子供たちに感謝

そして・・・・・忘れては殺される
どんな時でも
いつも笑顔で送り出してくれる      に  感謝    ですm(__)m

ゴールは、次なる目標へのスタート
4Deserts     Atacama Crossing

3年後、必ず走破してやるぜ

見てろよ地球!!    俺の足跡を!!



2017年6月23日金曜日

イザッ 決戦の地へ

この日の為に、どれだけ頑張ってきただろうか
この日を夢見て、どれだけの時間が過ぎていったんだろうか
ゴールを目指し、完走を目標に走るマラソン

それがいつの日か
ゴール後の為に走るマラソンに変わっていった

これを走りきれば
この先、どんな苦しいことがあっても乗り切っていける
こんな苦しい状況に自ら飛び込んで、追い詰めて
世の中に、こんなに苦しい自分との戦いがあるのか
これ以上、自分の勇気と意思がどれだけ情けないレベルなのか
確かめる手段が他にあるのか

15年間、サロマは俺を支えてくれたもう一人の恩人だ

お前は、あんな苦しい状況でも諦めずに100キロ走ったんだよ?
出来るさ  お前なら きっと出来る!!

失敗しない挑戦は成功には結び付かないことを   俺は知っている
成功の喜びは失敗の数が多いほど大きいし
諦めずに一歩ずつ進めさえすれば 近づくものがある
近づいてみなければ見えない景色が、そこにはある
その景色が見られただけでも、俺は成功だと思っている

そんなことを13時間も考えながら
ただただ前に走る   少しでも進む

止まらずに 視線の先には ゴール後の
また一つ勇気をもらった俺が起っている

筈なんだけどなぁ・・・・・




2017年6月20日火曜日

854ブルー

遂に というか  とうとう と言うのか
行ってきたぜ   松前矢越道立自然公園の  矢越海岸だぁ

サロマンブルーより、一足先に矢越ブルーを体験してきたぜ  エヘヘ

カヤックを10回ローンで買ったのは
ここに来る為だったのさ

その後は、フローティングベストやウェットスーツ
いろんな小物を揃えたりして、またまた散財してしまい
オッカちゃんから のっこりツラツキされる日々が続いておりますが

そんな目に見えるプレッシャーは見事に跳ね退けて
早朝3時に目を覚まし、「海快晴」 で細かくデータを解析し
出した結論は
小谷石ではなく岩部からの出廷!!

そうと決まったら、朝グソ なんかしてる時間がもったいない
さっそく軽トラにカヤックを載せて
イザッ 矢越へGo!!

海快晴 の予報どおり
風も波も殆ど無く・・・・とまでは行かないけれど
カヤックで漕ぎ出すには支障のない状況だ

自然を相手に趣味で楽しませてもらうからには
自分でルールをしっかりと作る必要がある
それは、「判断に迷ったら、引き返すこと」
これだけだ

こんな所で海難事故なんか起こした日にゃ
いつもお世話になってる  渡島西部広域事務組合消防本部の
あの消防長や
顔の見える関係を築いちゃってる、第1管区海上保安本部の函館航空基地の
あの専門官にも迷惑を掛けてしまう

それだけは絶対に避けなきゃ(>_<)

と、堅く誓い    シュッテ~~~~ッイ

ツバクラ岬を超えると
いきなり現れる

断崖絶壁と奇岩

船でしか来られない場所に
何故か 建物が見える     なんだ??
とか 思いながらパドルを漕いでいると
  もよおしてきちゃいました・・・・朝グソ

出廷して15分もしないうちに
とりあえず某場所(秘境)に上陸し
用を足す(^^ゞ
「道南の知床」  って誰が言ったのか知らんけど

違うべや!!
あっちが 「道東の矢越」なんだべや
こっちの方が凄いし・・知床行ったことないけど

こんな奇岩が あちこちにオブジェのように
そびえ立ってる

しばし パドルの手を止めて
絶景に見入る


上陸できそうな場所もいろいろとある

でも
熊が出そうで怖いし、マムシもいるらしい

とりあえず海の上からなら  安心だべさ

にしても
海の透明度はハンパないんだ


沖縄の海なんか比較にならないぜ

沖縄・・・行ったことないけど



こんな自然のど真ん中で摂る朝食は
ヤッパリ、挽き立てのコーヒーとサンドイッチ

と、限ったわけではない
コンビニのオニギリが最高だ!!    手軽だし(^^ゞ
 ゆる~い風に流されながら
矢越の近くに住んでることを感謝し
カヤック購入を影ながら承認してくれた鬼妻にも感謝し

海の上で時が過ぎていくのを感じながら
目を開けると・・・そこにはBonちゃん

あれ?
Bonちゃん 寂しくて 付いて来たのかい?

んなワケないか・・・
どう見ても この岩     柴犬がお座りして上を向いてるようにしか
俺には見えないんだよなぁ

そんな自分の汚れていない清らかな感情に喜びを感じながらユックリ漕いでいると
またまた朝グソの第2小隊が、そこまで来たらしく・・・再上陸

   いやいや いい加減にして欲しいは  第2小隊!!
でも
そのお陰で、海に直接落ちる 滝 を見つけることができた

感動的だなぁ
こんなの知床には無いべな・・・・行ったことないけど

そこから10分ほど小谷石方向へ漕いで行くと
途中「矢越海岸アドベンチャーズ」の義経号と出会ったりして・・・感動

更に進むと     見つけたぜ!!
今回の  航海の目的
発見!   青の洞窟
どうよ  この854ブルー
積丹にもあるらしいけど
こっちの方が凄いに決まってる

積丹・・・行ったことないけど
恐る恐る進入してみると
中は真っ暗・・・・
ヘルメットもライトも持ってこなかったことに後悔と反省と再発防止を誓う

でも、振り向くと こんな凄いことになってたなんて




カメラテクニックがなくて、オートで撮っちゃうとこんな感じだけど
実際は、本当に青く輝いて透きとおっていて
一人でいて、「オォォォ 凄げぇぇぇ」と叫んでしまったほどだ

そんな  今回のミッションも見事に達成し

青の洞窟に別れを告げ
時間も時間だし、これ以上いると風も波も出てくると 海快晴 が訴えているので
Uターン
往路では見つけることができなかった
青の洞窟とは別の洞窟も発見

そうとう奥が深く
ヘルメットとライトを持ってこなかった
自分の無用心さを責めながら
途中で戻ってきた



次回は、ここを探検してみよう
どこかで青函トンネルと繫がってるかも知れないぞ
でも、発見しても 内緒にしておこう
おそらく、その事実は国家機密のはずだから
公務員の守秘義務ってやつだ

いやぁ 楽しかったな
俗世を離れたひととき

また、ここに来られるように
一週間しっかりと働いてから、また遊ぼう

あっそうだ
来週はサロマだった

燃え尽きるぜ





2017年6月11日日曜日

キタァァァァァ~

遂に来ました
サロマのナンバーカード一式

ジャ~ン

ゼッケン 3229

さっそく縁起のいい語呂合わせを探す

あった!!

最高にイイ 語呂合わせ

第32回大会で完走したら 肉(29)を喰う

これ以上ないべ? っていうぐらい
ピッタシ過ぎる 語呂
俺って、天才か? 
しかも サロマンブルーが掛かってる大会で
こんなイイ番号を貰えるなんて
俺って 持ってるよなぁ(*^^)v

俄然、テンション上がるぜ
さぁ~って  これから練習頑張るぞぉ・・・・・

って 今頃かい????

実は、この一か月は最高に忙しくて
まったく走れてない・・・と先ずは毎年のことながら言い訳を探す

娘が、どうしても
またBONちゃんに
会いたいって   遊びに来て・・・

着る物ないからって
俺の救助大会のTシャツ着てるし

でもって
そのまま洞爺湖マラソンに行き
フルを完走


そっか
この時42キロ走ってるんだ(*^^*)
忘れてたわ・・・

速攻で帰ってきて

翌日は飛行機で
ボガァ~ンと中部国際空港へひとっ跳び
名古屋へ出張

クソ熱い30度越えの中
とりあえず名古屋城を見てから
ホテルへチェックイン

河村たかし 名古屋市長の
名古屋城天守閣木造復元計画の
ありがたいお話を聞き
エッ!?
あれって偽物だったの? と この時初めて気付き




総会終了後は
翌日、羽田からの一番機で帰るために
その日のうちに新幹線で東京へ

在来線並みに、10分間隔でやってくる新幹線に驚き
しかも、東京まで2時間掛からないなんて、と更に驚き
北海道新幹線って たしかぁ・・・・
と、ひとり呟きながら
浅草の超安いホテルに一泊


ここは、5年前に消防大学校に来た時
何度も来た、勝手知ったる街

食事なしのホテルなので
遅い夕食を、と思い
フラフラと仲見世方面へ



そこで見つけた
 上磯丸水産

エッ!!??  上磯?

よく見たら
〇上 磯丸水産 だった(爆)
けど
せっかく勘違いで見つけた
良さそうな店だったんで 入ってみた

「いやぁ 俺ね北海道の上磯ってところから来たんだけどさ」

聞いてもいない店員に、いきなり話しかける
よそに行くと意外と大胆な 俺

「それでね、看板にデッカク 上磯丸って書いてあるから寄ってみたのさ・・・」

バイトのお兄ちゃん  「あ・・あぁ そうなんですか・・・」

テメェ やる気あんのか? ゴラァ 
せっかくこっちが話しかけてるのによ!?

と 心の中で 小っちゃく叫び
とりあえず ビールとホタテを注文

着物を着たオネェちゃんが
ホタテを2枚持ってきて

ガス台を手際よく準備し
俺に囁いた




「ホタテは、最初平らな方を下にして焼くと
後でひっくり返せば上手く焼けますよ」

テメェ 俺を誰だと思ってんのよ
上磯から来てんだぞ? んなこと知ってるわい
今まで、何枚ホタテ喰ってきたと思ってんのよ!!?  アァ~ン?

と またしても心の中で 小っちゃく叫び 

「ありがとう よく知ってんすね?」  と愛想笑いする俺・・・・

その後
枝豆、しめ鯖の炙り、ホッケ
そして、イワシのから揚げと
次々と注文

ビール2杯で 完璧に酔っ払い
ホテルで爆睡



その翌週は、更にハード
組合の構成町である七飯町が今年度
JA共済さんから、救急車を寄贈していただけることとなり
そのお礼に、札幌へ

これは公務外で予算も付いてないし、有給休暇を取っての出張
本州と違って、北海道はまだクールビズではないので
ビシッとネクタイを締めて、バシッと感謝とお礼の気持ちを伝えてきました

「住民のために、長く大事に使わせていただきます」

その夜は、娘のマンションに一泊
さぁ~て 今週末は走るぞぉ~
と意気込んでいると
帰ってきた金曜日は 大雨

あぁ なんだか 走る時間が無いなぁ
こんなんで、完走できるのか 不安になってきたぞ


Bonちゃん  どうする?

このまま
サロマのスタートを迎えるのかい?

それとも ちょっとキツメの
練習を組み込んだ方が良いのかい?

俺の最近の相談相手は

Bonちゃん

ヒントや答えは出してはくれないけど
コイツと遊んでると
なんだか、気が休まる




ペットの写真や動画をアップする奴の気が知れない

他人の家のペットなんか見て
楽しいとか、面白いとか、興味をそそることなんか、あるのか?
馬鹿じゃねぇ~の? こいつら

と   ずっと思っていた  軽蔑していた  アホだと思っていた

なのに Bonちゃんの写真  何枚載せただろう  俺

サロマのゼッケンの話に始まり
Bonちゃんの話で 締めくくる

俺のブログって  凄いな



支離滅裂って
こんな状況を言うんだろうな  ( ^)o(^ )








2017年6月7日水曜日

あと18日

だんだん落ち着かなくなってきたゾゥ

サプリメントもソックスも揃えたし
送迎バスも申し込んだ
洞爺も狙ったとおりのタイムで走れたし
ソフト、ハード両面において
出来ること、やらなければならないことは
全てやってきた
座右の銘である「事前準備」は完璧だ

なのに
今までないくらい ド緊張 してるぜ俺

10回目の完走
サロマンブルーが掛かってる今回のレースに
自分自身凄い期待してるし
栄光のゴールに飛び込む自分のカッコイイ姿が
今から、手に取るように鮮明に脳裏に浮かび上がるんだ( ^)o(^ )

この くそド緊張の原因は判っている

どうしようもなく自分で自分に掛けてしまっている
過剰なまでのプレッシャー

でも正直、嫌な緊張じゃないんだ
長年夢見たサロマンブルーに王手をかけた
今の状態は、一生に一度しかない極上の時間なんだよな

楽しもう この緊張を
味わおう このプレッシャーを
過酷な100キロに挑んだ14年間
ひとつのケジメを着けることができるんだから
俺の人生で足跡を残せるただ一つの偉業だ

もし達成出来たら

俺は
 4年後
        ・・・・グレートレースに出場する

30年間連れ添った・・・・・妻と

目標は
4DESERTS の完走だ

先ずは
チリのアタカマクロッシング

この女となら 砂漠のど真ん中でブッ倒れても、悔いはない

サロマは、それを達成させる為の前哨戦

是非とも完走し、4年後のための準備に入る

そこで俺は、今の不完全燃焼状態を解消したい

命を燃やしたい!!
地球に生きてることを、感じたいんだ