この先にあるもの

公務員卒業
自分の気持ちを最優先に、この先のことは少しづつ考えながら
赴くままに生きてみたい。

2019年12月20日金曜日

COO


消防にはよく、幼稚園児や小学生がけっこうな割合でやってくる
社会科教育の一環だったり、見学だったり、勤労感謝だったり
住民の方々が消防を見に来るという事は
それなりに理由がある
「単純に消防が見たい」
ただそれだけの理由だとしても
消防という職業や職場に興味を持ってくれたのなら
それだけで、火災予防的な観点からすれば
もの凄く効果的なことだと思う

「今日、消防行って来たよ」
「へぇ~  で どうだった?」
「消防車の中はこんな風になってて
消防のカッコいいお兄ちゃんがこんな話をしてくれたよ」
「そっかぁ じゃうちも火事を出さないように気をつけなきゃね」

家に帰って、家族とこんな会話があれば
一般住宅における火災予防の啓発は一件完了だ

ここで重要なのは カッコいいお兄ちゃん ってとこだ

見学に来る方々の対応は、比較的若い職員の中から
イケメンを厳選したり、女性職員が対応することで
消防のイメージアップと火災予防の二兎を追っている

俺たちのようなオッサンが幼稚園児の前で
「消防とは・・・、火災を起こさないためには・・・」
なぁ~んて ゴッツイ顔で話をしたところで
所詮、家に帰って話すことは

「今日、消防行って来たよ」
「へぇ~  で どうだった?」
「なんか偉そうな人が出てきて、お話してたよ」
「そっかぁ 楽しかった?」
「うん」・・・・おわり

イメージダウンさせるだけで
火災予防にはまったく結びつかない・・・・(T_T)
それどころか、お話してたよ  という時点で
既に、話の内容は記憶には残っていないんだと思われ・・・・残念

でも
最近の若い職員は、そこんところはちゃんと押さえていて
とても上手に、対応してくれているんだけど
ただ一点だけ、俺が引っ掛かる点がある

それは
庁舎内を順番に見学して回り、俺の部屋に徐々に近づいてくるのは
気配とざわつきで判るんで

「おっ!? 次は俺の部屋だな!?」

今日は幼稚園児かな? 小学校? 何年生かな?
といろいろ勘ぐり、TPOに合わせて笑顔を作り
ドアの前で待っている

そこで、職員が俺を紹介するわけだけど
「はい、ここは消防で一番偉い人の部屋です」
こ~んな紹介をするわけだ

チョッと待てよ?
確かに、子供には判り易いかもしれないけど
俺は、偉いわけでもないし、まして一番でもない
なんか、うさん臭くないか?
俺の職場には、俺なんかより偉い奴がワンサカいる

仮に、「偉い人」の定義を
役職や地位に関係なく、
考え方や姿勢、努力や行動で他に影響を与えることが出来る人  

だとすれば
まともな人間だと表面上は見せかけてはいるが
実はロクな考えを持っていない俺は該当しないかもしれない(^^

逆に、若い職員や中堅から俺は影響を受けているし
「こいつ偉いなぁ~」って思わせる職員が
残念ながら全員ではないが数名いる

そこで、なんか上手く俺のことを説明できる名称がないか考えたところ
これだ!!  というのがあった
CEOが管理者だとすれば
俺は執行責任者ってことでCOOだ!!

よし、今度からCOOということにしよう

んなわけないか()

あれこれ考えた結果
俺という個人を紹介するわけでもないし
署長と違って役職名を言ったところでピンとこない
立場を判ってもらえば良いんだから、とりあえず
最高責任者
ということで落ち着いた

責任者と言うのは、その部署や場面でいろいろいるけれど
組織の中で、負わなければならない任務や義務が
一番重いことには間違いないし、
そういう意味では最高が付いてもおかしくない

不評なら、また考え直せば良いっかぁ   みたいな事で
今は小学生以下には「最高責任者」
ということで紹介してもらっている

そして、俺は笑顔で元気に「おはよう」or「こんにちは」
と大きな挨拶をして
「今日は消防のことたくさん覚えて行って下さい」
そして最後には必ずこんなことを言う

「大きくなったら消防団に入ってねぇ~」
と努めて明るくお願いする

んで
あとから職員に怒られる
「職員じゃなくて、なんで団なんですか?」

「他人に言われなくても、消防士になりたい奴はなるべや」

でも、団は違う

「自分のなりたい職業とは別に、
        助け合いの精神だけで入ってくれるんだで?   
                 俺もお前も出来なかったよな・・・・凄くね?」 

まあぁ~そう言われれば・・・・・解るような気はしますけど・・・    

みたいな

ちゃんとわがれや!!







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