この先にあるもの

公務員卒業
自分の気持ちを最優先に、この先のことは少しづつ考えながら
赴くままに生きてみたい。

2014年7月23日水曜日

引揚救助

札幌消防局の消防学校は
強い風が吹いていた。

第43回全道消防救助技術訓練指導会
引揚救助

北斗消防は過去何度も、この大会に出場し
いろいろな種目で優勝し全国大会への出場を果たしてきた。
ほふく救出、はしご登はん、ロープ応用とはん、ロープブリッジ渡過
今はない ロープ登はん
全て、北海道ではテッペンを取ってきた。

先輩たちの努力と築き上げてきた伝統と実績
そんなもの全てを捨てて
今年から引揚救助という種目に挑戦している。

救助大会出場に憧れる若い職員は多い
消防イコール、オレンジの服を着た救助隊
というイメージを持って消防に入ってくる若い職員

先ず、教えなければならないのは
その勘違いを修正することから始めなければならない。

消防を目指す動機は、人それぞれで何でもいい
ただ、消防職員となったからには
俺たちは訓練の為に訓練をしてるわけではない
消防隊員の訓練は、現場に直結していなければ
運動会と同じだ。

救助指導会への出場は
引揚救助の部 全国制覇という高い目標を掲げている。

隣市の函館は数年前、それを果たしました。
そして、今回その時のメンバーが何度も指導に来てくれました。
わざわざ遠い北斗消防の訓練場まで
非番を利用して足を運んでくれました。
本当に感謝しています。

幸いなことに
北斗消防は函館市消防本部という目指すべき組織が隣にあり
幹部や隊員間においても、顔の見えるいい関係を築いていただいています。

今回掲げた、高い目標を実現させるためだけなら
体力がある勘違い職員だけを集めて
ただただ、引揚救助の訓練をさせれば
そう遠くはない時期に日本一になれることは間違いない。

目標は一つの通過点であり、目的を達成させるための手段だと
いうことを、隊員には頭の中に叩き込んできた。

目的とは3っつ

1.北斗消防の救助業務体制の強化
2.その為のリーダー的存在の育成
3.若い職員の士気高揚と技術の向上

救助指導会出場の意義は、この目的を達成させるための
手段であり、その過程において目指す目標の一つにすぎない。

その為に
救助大会出場隊員の選考には選抜試験を課した
条件は、
1.機関員として先輩の信頼を得ていること。
2.救急隊員の資格を有すること。
3.管内の地理、水利を十分把握していること。
4.救助隊員としての基礎的な知識と優れた体力を有していること。

筆記試験と実技試験で選抜し
勤務態度、私生活においても
他の若い職員の模範となるよう、厳しく指導して来た

そして、今回出場した隊員はそれをクリヤした先鋭だ。

勝たせてやりたかった。

チームを纏めてきた指導者は
引揚救助の経験者ではないことで
そうとう苦労していたし、隊員たちも
戸惑いながらの手探り状態からスタートした1年だった。

そんなチームの苦労を見て来たからこそ

勝たせてやりたかった。

羊蹄山ろくとの一騎打ち
結果は
タイムは上回ったものの 減点10で代表にはなれなかった。
減点は災害現場では二次災害と同じだ。

若い隊員たちは、明らかに緊張して浮き足立っていた
だからと言って、全力を出し切れずに負けたのかと言うと
そうではない。
札幌の消防学校訓練場に 魔物 なんて者は棲んではいない

自分たちがやってきた、それ以上のものは出てこないし
それ以下のものを出してしまった者が負ける。

お前たちは まだ 北海道から全国へ行ける レベルに ない。

ただそれだけ。

隊員たちは悔し涙
泣き虫の指導者も・・・・涙
昨年の涙とは明らかに違う。

訓練会場で 隊員と一緒に泣いている指導者に、ガッツリ 喝 をいれてやった

お前が泣くな
俺は前しか見てないぞって顔をしろ
隊員を鼓舞して
365日かけて、この悔しさを来年晴らせ
お前は、一人になってから 思いっきり泣け

今回、目的達成のための階段は確実に1歩登った。
決して後退することがあってはならない。


若いって いいなぁ うらやましい
戻れるものなら、もう一度やり直してみたい

でも、その頃はそんなこと考えていなかったなぁ
思いっきり身体を動かして鍛錬して汗をかいて
何かにイライラして、上司への不満のぶつけようが無くて
誰かのせいにしたくて、自己満足だけを求めていた
30年前の自分が目指していた消防職員に
今自分はなってるんだろうか・・・・・・・

あの頃の未来にぃ~♪
SMAPか 俺は?


若い職員に求めていることを
自分は実行しているか

消防団、消防職員
様々なことを考えさせられた
怒涛のような一週間

さて また 書類にハンコを押して
明日からも頑張るかぁ~

今の俺の仕事は その環境作りだからなぁ



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